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じわじわの力(野球篇)

夫はものごころついた頃から大洋ホエールズ(現在の横浜ベイスターズ)のファンで
夫と19歳の時から付き合って、結婚し、長いこと一緒にいた私は
いつのまにか野球が好きになり、すっかり横浜ファンになってしまった。
万年Bクラスだったチームをずっと応援し続け、横浜スタジアムにも何度も足を運んだ。
1998年の優勝したシーズンは 自宅でメガホンを叩き、連打連打の時は踊りまくり
あまりに真剣に応援していたためか、優勝の瞬間は放心状態でボーッとしていた。
胴上げの最中に次々と友人から「おめでとうの電話」が入ったけど
「今は余韻に浸ってるんだから電話は後にして!」と言いたかった程。
にわか横浜ファンがまわりで大騒ぎしていたけど 
あまりにも本気で応援していたチームの悲願の優勝の瞬間は 狂喜乱舞さえ出来ず 
テレビに向かって立ちつくし ただただ涙を流している自分に驚いたものだ。
しかもその年はあまりにのめり込んで応援していたため
優勝によって緊張の糸が切れ、気が抜けて何もやる気がなくなり
体調を崩してしまった程。。。。。
10年前の私って何をやっていたんだろ。。。。。(笑)

私達夫婦はこんなだったので 地元に楽天という球団が創設されて
多くの人が今まで応援していた球団(主に巨人)から あっという間に
イーグルスに鞍替えする姿を見て よくそんな簡単に出来るものだと思っていた。
1年目は「地元の球団だし、セ・リーグはベイスターズでも パ・リーグはイーグルスを
応援するかな。」とテレビを見るものの 
ベテランの選手が皆「元○○の選手」に見えてしまうし
その他の選手は名前を知らないし、さらに「なぜここでこの采配!」
「なぜこのプレイ!」というのがあまりに多くて 途中で飽きてしまった。

そして2年目。監督が変わり、なんとはなしに試合を見ていると
足りない戦力をフルに使って挑む野球のやり方が見え始めた。
監督が目指す野球を顕わすにはまだまだ足りないところはあったけれど
それでも徐々にその意識によってチームが変わってゆくのがわかった。
横浜と楽天の交流戦は複雑な気持ちになり どちらを応援していいかわからなくなった。

我家はスカパーに入っていて じっくりと試合展開や細かいプレーを見るのが好きで、
ピッチャーが崩れホームランがバンバン出る大味な試合よりは
息飲むような投手戦で ファインプレー続出の1点差ゲームが好きだし
考えたプレイを見るのが好きなので テレビでじっくり楽天の戦い方を見るようになった。

3年目に入ると野村野球がかなり実り始め 現在ある戦力をいかに生かし
あらゆることをして1点をとりにゆく野球が実際に成果となって顕れて来た。
考えたプレーや、ダブルスチール、エンドラン、スクイズ・・・・・
とにかく今出来ることは何でもやって 一人一人がチームのために
ひたむきにプレイしている姿、細かいプレイを見ているうちに 
いつのまにか私の中の楽天粒子がかなり増えていた。
その年のベイスターズの野球があまりに大味だったので
横浜以上に楽天の試合をテレビ観戦することがだんだん増えて行き
いつしかその割合は逆転してしまった。
実際球場にも10回位行っただろうか。

そして今年。キャンプの頃から横浜より楽天の方ばかりに目がいき、
開幕したらもう完全に楽天ファンになっていた。
「こんな日が来るとは・・・・」と夫としみじみ話す。
「長年入れ込んで応援していたチームから別のチームに心が動くとは驚きだ」
どこかの時点で意図的にそうしたことはなかったのに・・・・・
いつのまにか楽天粒子が体内で増え 気づいた時にはすっかり体質が変化。
「じわじわの力・浸透するエネルギー」の威力を思い知る。

10年前のように熱狂することはないけれど じっくりとゲームを楽しむ。
一人一人が自分の役割を果たして それが調和して機能した時
それはそれは美しいゲームとなる。
それぞれが特別でそれぞれが魅力的ですばらしく輝く。
どっかのチームみたいに若い力を育てず お金であちこちから有名選手を集め
同じ役割の選手ばかり揃えてもチームとしてちゃんと機能しないし
まるっきりの不調和だ。
私達の身体に心臓や脳が2個つづあって腎臓が一つもなかったら・・・・
みたいなもんだよねぇ。

話は飛ぶけど 披露宴の司会をしていてスタッフの動きにうっとりする時がある。
何かのイヴェントがある時は そのタイミングに合わせて
それぞれが流れるような動きで持ち場について自分の役割を果たし
一つのシーンが感動的に作り上げられてゆく。
何でも同じだよね。
ステージだって舞台監督が二人いて指示が違ったらイヴェントは混乱するし
監督が自分の役割をやらずに ずっと受付にいて手伝っていて全体を統率しなかったら
イヴェントは進まない。
お互いの役割を尊重して任せ、それぞれがしっかりと自分の役割を果たすことで
全体がちゃんと機能し調和して素晴らしいものとなる。
本当に何でもおんなじ。

あらゆることの調和にフォーカスする最近の私であーる。
by chandra-k | 2008-04-05 23:57
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