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番組を手放して知ること。

一昨年緊急入院して、すべての仕事や沢山のものを手放した時に
どれだけ自分が豊かで恵まれていたか、
そしてどれだけ最初から与えれていたかを知って
本当に感謝の気持ちで涙があふれました。


今回、番組をやめて、手放して
また同じことを味わっています。


どれだけありがたいことかを感じて
最終回収録時よりオンエアを終了してからの方が涙腺がゆるいです。



今回もご訪問ありがとうございます。
声と言葉であなたの本質を引き出す、ロックなハートの
真理のフェイスキーパー及川徳子です。




番組終了後時間が経ってもいまだに沢山のメッセージをいただき、
みなさんの気持ちに触れるにつけ、
また感動して胸がいっぱいになっています。


こんなに番組や私のことを想っていただいていたなんて
突然番組が打ち切りになってたら知らなかったかもしれないな~。




一本の番組を作るのに、

例えばアーティストの特集だったら作品をあらためてかたっぱしから聴いて
バイオグラフィや記事を沢山読み、
その人がどんな生き方をして、どんなことを考えていたかなどを感じて
選曲し、番組を構成していました。


シーンの特集だったら、様々なアーティストのアルバムを集めて
沢山聴いて、文献を読み、歴史、その音楽が生まれた社会背景を掘り下げたりしていました。


中国ロックや香港返還特集の時はそれに関わる文献や天安門に関わることを調べ、
国の取り締まりを受けながら発信しているアーティストをとりあげたりしました。


そうやって時間をかけて準備し、スタジオに入り、ワンマンスタジオで曲に喋りをのせ、
1時間の番組にまとめていくというのが私のやっていたことです。


最低でも10時間、ものによっては50時間以上準備にかかりました。
アーティストのインタビューは編集に10時間以上かけることもザラでした。


ニールヤングやブライアンウィルソンが準備に時間がかかったなぁ~
なんといっても一番はフランク・ザッパだけど。半年~1年準備にかかったから。



毎週特集形式だったから、それを26年続けてきたことになります。




「ロック全般を網羅し、ロックの歴史やルーツ、アーティストの内面にまで深く切り込む
現代のロックを理解するための洋楽ロック専門番組」というのがコンセプトでした。



番組が一旦終了し、一回目の署名の時はスポンサーがいなくて復活が難しかったのですが、
2回目の署名の時は私が自らスポンサーを探しました。



自分の信念を貫くためには、お金は出しても口を出さず、
私の想いを理解して下さるスポンサーでないと続けられないため、
これまでのスポンサーはみんな私がかけあって協力していただきました。


営業まで私という、完全個人制作番組ですね。笑


そうやって26年も続けてくることが出来たというのは
聴いて応援して下さったリスナーのみなさんはもちろんですが、
私の想いを受け入れて下さったスポンサーのみなさん、
そしてずっと番組をやらせて下さったDatefmのみなさんのおかげです。



いくらレコード会社から押しものだからオンエアして欲しいと言われても
私が納得いかないものはお断りしてオンエアしませんでした。
(これはNHKでFMリクエストアワーを担当していた14年半でも同じ姿勢でしたが)


こうして私は一切妥協することなく、本当に頑固なまでに
自分のやりたいことをやり続け、やりきることが出来たのでした。


今考えると頑固だったなぁ~。私がルール!みたいで。(笑)


そうやってリスナーのみなさんにロックと想いを届けることが出来ました。



だから思い残すことも、やり残しも一つもないので清々しい気持ちです。



だけど、ラジオも番組も好きだったからやっぱりさびしい。




でも体はひとつだし、1日は24時間だし、寝る時間も必要だから
次のステージにエネルギーを集中させることにしたのです。


ロックに対しても、番組に対しても、リスナーの皆さんに対しても常に誠実でありたいから。
自分に正直でありたいから。
手抜きで番組を作ることが出来ないから。
だったらやめるという選択でした。





実は、番組を終了してから
録音して毎週聴いていたとか
番組からどんなに励まされたかとか、
徳子さんの情熱は子供にも受け継がれているとか
色々なメッセージを沢山いただき、

普段は何のリアクションもなかった皆さんが
実は深く番組と私を愛していて下さったかがわかり
ありがたくて、感謝の気持ちでいっぱいなのです。

番組を手放して知ることがこんなにもあるなんて。

本当にありがたいです。




ロックの同志であり、リスナーの一人でもある古くからの友人が最終回のオンエアを聴いて
「Thanky YouじゃなくてCelebration Dayなんだね。」とメールをくれました。


そう、最終回でオンエアしたLed Zeppelinのナンバーが「Celebration Day」でした。
私のとっての祝祭の日だったのです。


いえ、私だけではなく、この瞬間がすべての人にとっての祝祭の日
という気持ちをこめて。


「真理=ロック」の黄金時代はいつもハートの中に。





それから、PANTAさんが私の番組が終了することを知り、
番組最終回の日がちょうど頭脳警察のライブの日だったので、
ステージ上で「ロックンロール黄金時代」に対するメッセージと共に
「歴史から飛び出せ」を歌って下さったというのは
私にとって本当に光栄で嬉しいことでした。


PANTAさんの姿勢と曲に感動し、
横浜のライブにまでインタビューをしに押しかけたことがある私なので
本当に感動です。


なんて私は幸せ者なのだろうかとかみしめています。



洋楽ロック専門番組という枠組みの中で
かなり頑固にやってきましたが
これからは、すごく枠を広げて
ある意味力を抜いて、軽やかに発信していこうと思っています。



かつては頑張って伝えようってキアイ入れてたけど
今はキアイ入れなくても、「ロックとは!」って語らなくても
どんなことを語っていても、存在するだけでロック・真理のエネルギーが伝わるのがベストと思っていて
そういう意味ではもう「ロックというかたち」はいらないのかも。


私そのものがロックであればいいから。



ブログもいいけど、やっぱり私には声があるので
声のメルマガとか発信しようと思ってるけど
どんな感じにするかこれからちょっと考えていきます。


もしこんなのがいいなってあったらお知らせ下さいね~。


以下はよくお借りしている友人大友由美ちゃんの写真
由美ちゃんは6/9(ロックの日!!)から

多賀城市のJugemuで写真展~宇宙(ソラ)を開催します。

一か月くらいはやってるそうなので、是非行ってみてね!
番組を手放して知ること。_e0039323_15122335.jpg

by chandra-k | 2015-06-02 15:13 | 音楽
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